上遠野敏
Satoshi Katono

photo : Keizo Kioku
提供 : 創造都市さっぽろ・国際芸術祭実行委員会

Profile

1955年福島県生まれ札幌市在住
北海道・空知地区の炭鉱跡地におけるアートプロジェクトを実施している。そのコンセプトは近代化の歴史がもたらすポジティブな測面とネガティブな測面とをアート作品を通じ顕在化させ、近代以降の私たちの暮らし方に一つの示唆を与える。自然との共生、エネルギーにおける新たな創造、インフラのあり方など、北海道・日本における近代化の象徴とも言える炭鉱跡地に焦点を合わせ、様々なオブジェ制作をしている。
主な展覧会として「Distant Observations Fukushima in Berlin」(ドイツ・クンストラウム・クロイツベルク・ベタニエン、2014)、「奔別アートプロジェクト2013」(三笠市・奔別炭鉱ホッパー跡)、「夕張清水沢アートプロジェクト」(旧北炭清水沢火力発電所跡、2011)、「幌内布引アートプロジェクト」(幌内布引炭鉱跡、2009)、「Interactiom」相互作用(エルンスト・バーラッハ美術館、2005)、「北の創造者たち 虚実皮膜」(札幌芸術の森美術館、2003)、「北日本の5人作家達」(ハンブルク総合芸術館カンプナーゲル、2001)などがある。
今回は、旧空知産炭地の炭鉱遺産と自らが制作するオブジェを融合させたインスタレーション(空間そのものを作品化すること)を展開し炭鉱の記憶を掘り起こす。北海道や札幌の近代化は炭鉱産業によって形成され日本経済の基盤を支えたが、1960年代の石油エネルギー転換により空知の炭鉱産業が衰退した。この歴史を踏まえ、展示作品は赤平市炭鉱歴史資料館の収蔵資料を借り、20世紀近代化における炭鉱産業の繁栄と衰退を検証し、関わった全ての人々の誇りと英知を顕在化させるものである。併せて炭鉱遺産が自然に還って行く状況を作品にしている。