藤木正則
Masanori Fujiki


photo : Keizo Kioku
提供 : 創造都市さっぽろ・国際芸術祭実行委員会

Profile

1952年生まれ 北海道旭川

  1970年代後半からこれまで、現代社会の見えない力にコントロールされた事象の仕組みを明らかにしながら、その仕組み全体を問いただすことを意図して、主に街中で行為性の強い作品を展開する巧妙かつ果敢な抵抗者である。札幌では1997年の《THE STRAIGHT》は北三条通りの東から円山の麓まで札幌開拓の時間軸をバブル崩壊後の空き地と照合する行為など札幌の都市化と歴史に関わる作品も多い。近年の展覧会としては「ART BOX [在台湾的日誌“kituru”]」(JRタワーアートボックス、札幌、2014)、「竹圍工作室2013開放工作室最終回 ─ 藝術家行為日」(Bamboo Curtain Studio、台北)、「Historical Parade: Imagesfromelsewhere」(ソウル市立美術館南分館、ソウル、2012)、Platform in KIMUSA 2009(KIMUSA・旧韓国軍機武司令部跡、ソウル)などがある。今回出品している[RED TAPE 1992]は22年前に札幌で発表した [TAPE STROKE IN SAPPORO CITY 9210]を改題したものである。この作品は札幌市内四カ所で行われた行為&インスタレーション(空間そのものを作品化すること)の記録を6種類の絵ハガキに変換し、ギャラリー空間の壁面にそれら絵ハガキ6000枚を貼ったものであった。当時、札幌市は人口増加の真っ直中で、転入の多くは離農や炭鉱閉山によって、道内各地から移り住んで来た人々であった。それは札幌の東京化であり、ライラックが薫る、ゆったりとした道都の面影が薄れゆくことでもあり、開拓地北海道の悲劇を一見華やかな都市化の中に隠ぺいする姿でもあった。藤木は、そんな移り行くこの街に幾人かの仲間と共に、ささやかなテーピングを試みたのが、この一連のプロジェクトである。今回は、その作品を地下通路バージョンとして再制作を行っている。